助産師ママの第2子出産 

助産師ママの妊娠出産

前回、前々回の記事は、助産師ママの第1子出産の経過について書きました。今回の記事では、助産師ママの第2子やさおの出産の経過についてお話していきたいと思います。

妊娠中

第2子やさおの妊娠中もまた、仕事中にお腹の張りがあり、子宮収縮抑制剤のウテメリンを内服していました。第1子の時とは違い、お仕事、家事に加えて上の子お姫の育児があり、第1子の時よりもバタバタとした毎日でした。

第1子妊娠中は、上の子がいないため、自分が休みたいときに休み、つわりでつらい時は総菜やコンビニに頼り、食べたい物を食べたい時に、自分のことを優先にした生活をしていました。

しかし、第2子妊娠中は第1子妊娠中とは全く違いました。

上の子お姫がいると、やはり休みたいときに休む、ということは難しくなっていました。

上の子は保育園に通っていたため、朝早くに起きないと仕事や保育園に間に合わない。

食事は、お惣菜ばかりではお姫も食べないため、つわりで気持ち悪くなりながらも夕食は毎食作っていました。

こんなに妊娠中って身体がきついんだ、と第1子妊娠中以上にしんどさを感じたのを覚えています。

第1子の時もですが、妊娠初期のつわりで、食べ物のにおいをかぐと気持ち悪くなり、中期からは動くだけで息切れ、常に胃液が上に上がってきて胃の不快感があり、立ちっぱなしにより腰痛がで始め、身体はとても辛かったです。

なかなかゆっくりできなかった第2子妊娠中はこのしんどさが倍増。

そして、気持ちの面では、不安もありました。

もともと子どもは3人欲しいと思っていたため、2人目の妊娠も望んでのことでした。

私とパパの間に生まれる男の子を育てるということは、楽しみな気持ちももちろんありました。

しかし、長女お姫とパパと私の、この3人の生活が、とても居心地よく、楽しく感じていた時に、もう一人赤ちゃんが生まれることで、この3人の関係が崩れていくのではないか、という気持ちも少しありました。

妊娠中は身体も大きな変化をしますが、気持ちの面でも不安定になることがあります。

それは赤ちゃんという一つの命を守るためにホルモンバランスが変動するからです。

このように不安定な気持ちもありましたが、妊娠中大きなトラブルもなく、産休に入りました。

第1子が予定日を過ぎたため、予想はしていましたが、今回もやはり出産予定日になっても陣痛がくることはありませんでした。

第1子の時は焦りがありましたが、きっと第2子も出産予定日を過ぎるだろうなと思っていたため、第1子の時ほど焦りはありませんでした。

出産予定日超過

第2子を出産する施設は、第1子出産したクリニックではなく、助産師ママが勤務している職場で出産することにしました。

第2子以降の妊婦さんを経産婦と呼びます。経産婦さんは出産の進行が早く、早い方では2-3時間で出産となることがあります。

車で1時間かかる第1子を出産したクリニックでは移動時間がかかり過ぎるため、車内での出産になる可能性もあるため、選択肢にはありませんでした。

友人に「2人目は職場で出産したよ」と言うと「え!?恥ずかしくないの?」と言われますが、全く恥ずかしいという気持ちはありませんでした。

第2子を出産するクリニックでは、出産予定日を過ぎたら、入院をして陣痛を起こさせるための処置をすることが決まりとなっています。

したがって、妊娠41週0日に入院となりました。

入院 妊娠41週0日

入院する日は月曜日。長女お姫は保育園でした。

私と長女は今まで、毎晩一緒に寝ていたため、入院する日はすごく寂しくなりました。長女お姫と離れるときに、号泣しそうだったので、保育園への送迎はパパにお願いしました。

自宅の玄関で泣きながらお別れしました。

そんな私を見て、私の不安な気持ちが伝わってしまい、長女お姫は困り果て、不安そうな様子でした。ごめんねと申し訳ない気持ちになりました。

お姫はこれから私が入院している間、離れ離れになるということはわかっていない様子でした。

パパが保育園への送迎から帰ってきて、一緒に入院するクリニックに向かいました。

しかし、コロナ禍ということもあり立ち合い、面会はできず、一人での出産となります。

入院するときは、無事に出産できるのか、不安が募っていました。

パパと話すときっとまた泣いてしまいそうだったのであまり話さずに別れました。

今まで助産師として、出産予定日を過ぎた妊婦さんを入院させ、これからの処置について説明し、陣痛を起こさせるための処置の介助を行ってきました。もちろんその方の分娩介助もしたことがあります。

予定日を過ぎた妊婦さんが、こんなにも不安な気持ちになるんだ、ただ赤ちゃんを出産するための入院なのに、こんなにも戸惑い不安な気持ちになるんだ、と、入院する妊婦を実際に経験し、改めて、妊婦さんの不安な気持ちを考えるきっかけになりました。

それは、第1子の出産時の入院とは違って、第1子と離れ離れになるという不安も相まって、第2子出産時の入院は不安が大きかったと感じます。

これからはもっと、妊婦さんの不安な気持ちに寄り添うようにしようと、心から思いました。

入院時の血圧は140/90台。いつも一緒に働いているスタッフの方に「大丈夫?」と声を掛けられまた号泣するという・・・緊張や不安が表れていました。

いよいよ入院し、診察となります。

診察

いつも一緒にお仕事をしている院長先生から診察をしてもらいました。

すると「〇〇さん、まだ硬いです。子宮口も1cm開いているか、開いていないかだよ~。」と言われ、さっと去って行かれました。

ガーン・・・

第1子同様、入院時は子宮口は1cmしか開いておらず・・・

私は助産師だけど、出産は進みにくいんだなと再認識しました。

そして、子宮口を開かせるための器具、メトロというバルーンを挿入。

挿入した刺激によりお腹の張りが促されます。お腹が張ることにより、子宮口が柔らかくなりやすいと言われています。

子宮口が柔らかくなると、陣痛が発来すると言われているため、予定日を過ぎて陣痛を促したいときにはまずはこの子宮口を柔らかくするためのバルーンが挿入されます。(子宮口が3cm以上開いているとバルーンは挿入しても子宮口から抜けてしまうためバルーン挿入はしない。)

挿入するとお腹の張りが出てきました。だいたい30分間に2回の張りがあり、いつも通りの軽い痛みでした。

それから入院中の自分の部屋へ戻り四つ這いになってお尻フリフリ体操をしたり、椅子に座って過ごしました。

四つ這いは赤ちゃんの背中が下になり、赤ちゃんの頭の回旋を促します。

赤ちゃんは産まれて出てくるときに赤ちゃんの背中がママのお腹側になり出てくるため、四つ這いをすることで赤ちゃんの頭が回り出産を進めてくれることがあります。

また、バルーンを挿入しているため、椅子に座ることでバルーンが子宮口の奥にぐっと入り、子宮口を刺激するため、座ることでお腹が張ります。

私は、バルーンが奥に入りお腹がどんどん張るように、椅子に座る→お腹が張る→椅子に座る→お腹が張る、を何度も繰り返しをやっていました。

後から振り返ると、このお腹を張らせる行為が陣痛につながったのかなと思います。バルーンを入れる妊婦さんは陣痛を起こさせるためにやってみてほしいなと思います。

痛みは10分以内だったが、間隔はバラバラで2-10分毎、まだ全然痛みを我慢できたました。でも今までの痛みよりは強く感じました。

陣痛が来た!?

12時 昼食は全量摂取。

13時 階段の上り下りを行いました。まだ我慢ができる痛みで1-3分毎。

13時半から14時休憩 横向きになり、リラックスを心がけました。

14時からもう一度階段の上り下り。2‐3分毎で腰もなんとなく痛い。

これは陣痛かな?と思い始めます。

14時半から15時 横向きでベッドに横になり過ごします。痛みは7-8分毎。一般的に、横向きになると陣痛の間隔が長くなりますが痛みは強くなると言われています。血圧がやや高いため階段の上り下りはやめるようにしました。

15時15分から16時 座ったり四つ這いで過ごし陣痛は2-5分毎。

ついに・・・これは一人で耐えられるかな・・・というくらい痛みが強くなってきました。

でもなんとかふーっと赤ちゃんに酸素を送る気持ちで呼吸をし、上手にできています。声もれもありません。

16時 分娩室へ。陣痛が来たら立ち止まってふーっと呼吸を漏らします。

16時30分 院長先生内診

「5cm開いているよ。柔らかくなっているよ。」と言われる。

私は驚いて「えっ!?」とつい声が出てしまいました。

「陣痛だったのか。もう半分か。今日生まれるやん!!!」

続きは次の記事でお話していきます。

この後、大絶叫せずに順調に第2子を出産することができるのでしょうか。次の記事も、是非読んでください。

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